資料シート●各科目

モデム

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/M/modem.html




 現代の技術では、視聴覚情報(スチル、ビデオ、オーディオ)も含めて、ほとんどの情報は符号として通信することが可能になっている。しかし、視聴覚情報はもともと何かの強さの変動(▽図)なので、これをそのまま電場/磁場の強さの変化(この二つは必ず同時に変動する)に置き換えて、電波/電線を通じて伝える手法が、これまでは使われていた。

スチル 明るさ(とカラーなら色の偏り)の場所による変動
ビデオ 明るさ(とカラーなら色の偏り)の場所と時刻による変動
オーディオ 圧力の時刻による変動

 しかし、電波/電線を通じて伝送できる電場/磁場の変動については、振動数がある範囲にないと、つごうのいい大きさの装置で送受信ができないとか、遠くには伝わらないなどの制約がある(そもそも"電波"という術語は特定の範囲の振動数の電磁波に対してしか使ってはいけない)。これはビデオやオーディオのように、時刻と対応させて情報を通信しなければならない場合には決定的な障害になる。
 そこで、ビデオやオーディオを構成している変量の変動をそのまま通信するのではなく、搬送波という特別な電場/磁場の振動によってもとの変動をうまく表現したものを代わりに通信する手法が使われている。
 搬送波は、(一般には)もっと振動数が細かい(=使いやすい)電場/磁場の変動だ。もとの変量の大小は、その振幅(=太さ)や、振動数(=濃さ)を少しだけ変化させて、その大小で表現できる。振幅に置き換える手法をAM、振動数に置き換える手法をFMという。
 AMにしてもFMにしても、送信する側ではもとの変動を搬送波の変化に直す作業が必要になる。この処理を変調という。逆に、受信した方では逆に搬送波の変化からもとの変動を読み取らなければならないが、この処理を復調という。

 変調/復調は、コンピュータを電話につないでインタネットを利用する時などに、ビット列の符号を電話線に乗せるためにも行なわれている。そのために電話線とコンピュータの間につなぐ装置をモデム(modem)というのは、このこと(moduration+demoduration)にちなんでいる。




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