資料シート●各科目

帰納

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/reduction.html



 ある規則にしたがって数を並べたら、その最初の方は次のような具合になったという。

3、1、4、1、5、 ...

 さて、このあとの部分はどうなっているだろうか。
 じっと見ていると、ここには書かれていない続きの部分が見えてくるはずだ。このように、いくつもの情報を総合して、背後に隠れているもっと広がりのある情報を発見する作業を帰納(reduction)という。
 続きの並べ方が分かったと思ったら、答えを見てみよう。

 帰納の結果と準備されていた答えは合っていただろうか。

 帰納は、新しい情報を発見するための手段としては強力だし、素材の件数が十分に多ければ正当な手段として認めてもらえる。しかし、このように、数件の素材だけを使って帰納をやっても、唯一の正しい結果が得られるとは限らない。
 少しの素材だけしか使っていない帰納によって得られた結果は、正しい答えに間違いない答えではなく、正しい答えかもしれない答えでしかない。



 答え
 次のような答えを思いついた人はきっと多いだろう。

3、1、4、1、5、 1、6、1、7、1、8、1、9、1、10、1、11、1、12、...

 しかし、これだけが答えだと思ったら大間違いだ。実は、この問いに対する答えは少なくとももう一つ考えられる。それは次のような答えだ。

3、1、4、1、5、 9、2、6、5、3、5、8、9、7、9、3、2、3、8、...

 これは、円周率を10進小数で表記したときの各桁の数を左から順に並べたものだ。こちらを思いついたという人ももしかするといるかもしれない。
 でも、両方とも思いついたという人はきっと少ないだろう。



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02-07-22